※本記事には広告(楽天・Amazonアソシエイト・各種プロモーションリンク)が含まれます。商品・サービスの選定は、訪問看護師としての観察と現場経験、市場での評価を組み合わせています。広告の有無で内容を変えることはありません。

「洗濯物が、いつまでも乾かなくてね……」

梅雨どきにお宅へお邪魔すると、介護をされているご家族から、ぽつりとこぼれることがあります。窓の外は一日じゅう灰色で、部屋の中には乾ききらない洗濯物。なんだか、気持ちまで一緒にどんよりしてくる——そんな季節です。

在宅介護の洗濯は、ただでさえ量が多くなりがちです。汗をかいたシーツ、着替え、タオル。「今日も乾かない」が続くと、洗濯機を回すこと自体が、少し億劫になってしまう。その気持ち、よく分かります。

この記事では、訪問看護師として20年、たくさんのお宅を見てきたなかで感じた「梅雨の洗濯を、ほんの少しラクにする道具と工夫」をまとめました。今の暮らしをガラッと変える話ではありません。 今のやり方に、ちょっとだけプラスする。それで十分です。

梅雨の在宅介護、洗濯が地味にいちばんこたえる

熱中症や転倒には、みなさん気をつけます。でも、「洗濯物が乾かない」は、地味なのに、毎日じわじわこたえる困りごとです。

乾かないと、洗濯物がたまります。たまると、着替えやタオルの余裕がなくなって、気が急く。部屋に干せば干したで、湿気で窓がくもり、室内のジメジメが増していく。介護の合間に、その光景を見るたび、気分まで梅雨空になっていく——。

ある調査でも、梅雨の洗濯の悩みは「乾かない」がいちばん多く、次いで「生乾きのにおい」「室内がジメジメする」と続くそうです(ウェザーニューズ調べ)。みんな、同じところでつまずいている。 だからまず、「自分だけじゃない」と思ってください。

そのうえで、順番に手を打っていきましょう。

まず「乾かない」を解く——除湿機とサーキュレーター

乾かない最大の原因は、部屋の湿度が高くて、洗濯物まわりの空気が動かないことです。ここを直すのが、いちばん効きます。

除湿機は、梅雨の在宅介護の「相棒」になる

正直にお伝えすると、わたし自身、除湿機を一年じゅう毎日使っています。 しかも、気に入って、今は2台目。それくらい、暮らしに欠かせない道具になりました。

北海道は冬、暖房で部屋が乾くので洗濯物はよく乾きます。でも暖房を切るこの時期は、さすがに乾きにくい。だから除湿機を回すと、部屋干しの洗濯物がちゃんと乾く。窓のくもりも消える。これは、使ってみて初めて分かった安心でした。

わたしが使っているのは、アイリスオーヤマの「IJD-I50」(デシカント式・衣類乾燥・サーキュレーター付き)です。選んだ理由が、そのまま「在宅介護で除湿機を選ぶときのポイント」になります。

  • デシカント式だから、冬の寒い時期でも除湿力が落ちにくい(コンプレッサー式は気温が低いと弱くなりがち。一年じゅう使うわたしには、これが決め手でした)
  • サーキュレーターが付いているので、この1台で、洗濯物に風まで送れる(別にサーキュレーターを買い足さなくていい)
  • 衣類乾燥モードがあって、部屋干しにそのまま使える
  • 首振りで、干した洗濯物の全体に風がいきわたる

水を捨てるのは毎日の作業になるので、タンクが扱いやすいか・連続排水ができるかも、選ぶときに見ておくと、あとがラクです。

▼ わたしが使っている除湿機:アイリスオーヤマ IJD-I50(デシカント式・衣類乾燥・サーキュレーター付き

※スペックや価格は時期で変わります。お部屋の広さ(IJD-I50は13畳まで)に合うものを選んでください。

サーキュレーターが付いていない除湿機を使っているなら

さきほどのIJD-I50のようにサーキュレーター一体型なら、それ1台で風まで送れます。でも、お使いの除湿機にサーキュレーターが付いていなければ、別でサーキュレーターを足すと、乾く速さがぐっと変わります。

やり方は簡単。サーキュレーターを首振りにして、干した洗濯物の足元に向けるだけ。下から風を当てると、洗濯物のあいだの湿った空気が動いて、乾きが早くなります。

▼ 部屋干しに使うサーキュレーター(一体型でない除湿機をお使いの方に

※こちらは価格比較サイトでも人気のモデルです(わたしの実機ではなく、選ぶときの参考として)。

そして、もうひとつ。サーキュレーターは、洗濯以外にも役立ちます。訪問の現場では、ベッドのサイドテーブルの上に置いて、エアコンの風をやわらかくベッドのほうへ届ける工夫をされている方もいます。エアコンの風が直接当たるのが苦手な方——とくに寝て過ごす時間が長い方には、風を直接ではなく、空気をゆるやかに循環させて届けるほうが、心地よく過ごせます。1台あると、梅雨の部屋干しから、夏の暑さ対策まで、長く使えます。

「生乾きのにおい」を断つ——洗い方と、ちょっとした道具

乾かない時期は、どうしても「生乾きのにおい」がつきまといます。とくに在宅介護の洗濯は、汗や汚れで雑菌が増えやすく、においの出やすい条件がそろっています。

においの正体は、乾くまでに増えてしまう雑菌だと言われています。だから、「早く乾かす」と「雑菌を減らす」の両方で対策します。

  • 酸素系漂白剤を、いつもの洗濯にプラスする(色柄ものにも使いやすいタイプがあります)
  • 一度においがついた衣類は、40〜50度くらいのお湯に酸素系漂白剤を溶かしてつけ置きしてから洗うと、リセットしやすい
  • 消臭に特化した洗剤に替えてみる

とくに在宅介護では、汗だけでなく、排泄にまつわるにおいが気になる場面もあります。これは、介護をしていれば当たり前のこと。恥ずかしいことでも、手を抜いているからでも、ありません。

わたしが訪問の現場でも使っていて、「これは頼りになるな」と感じたのが、消臭に特化した洗剤です。ふつうの洗剤より、においの元にしっかりはたらいてくれる。気になるときの、心強い味方になります。

▼ においが気になるときに

※肌が敏感な方の衣類は、念のため少量から試してください。

湿気は、肌にもちょっとこたえる

これは道具の話ではなく、気にかけておきたいこととして、ひとつだけ。

湿気の多い時期は、汗や蒸れで、肌がジメッとしやすくなります。とくに寝て過ごす時間が長い方は、背中やおしりなど、体の当たる場所が蒸れやすい。

そして、何より。

蒸れた肌は、ご本人が、心地よくないのです。

かぶれやすくなる、ということもあります。でもそれ以前に、ジメッとした寝具やパジャマに包まれているのは、ただ、不快。自分に置き換えてみれば、すぐに分かります。蒸し暑くて寝苦しい夜、何度も寝返りをうつ、あの感じです。それが、一日じゅう続くとしたら。

だから、部屋の湿気を下げたり、寝具を乾いた状態に保ったりすることは、洗濯の話であると同時に、ご本人の「心地よさ」を守る話でもあります。「環境を整える」のも、立派なケアのひとつ。そう思うと、除湿機を回すことに、ちょっと意味が出てきませんか。

※肌のトラブルが気になるときは、自己判断で対処せず、かかりつけ医や訪問看護師・ヘルパーさんに相談してください。ここでは「気にかけておくと安心」というところまでに留めます。

大物・寝具は、抱え込まず「外に出す」という手

シーツ、毛布、敷きパッド——大物の洗濯と乾燥は、梅雨にいちばん詰まるところです。家で洗っても乾かない。かといって、汚れたまま使うわけにもいかない。

そんなときは、思い切って外に出すのも、立派な選択肢です。

最近は、宅配クリーニングという手があります。玄関先で集荷してもらって、洗って、届けてもらう。寝具を自宅から運び出さなくていいので、車のない方や、介護で外出しづらい方にこそ向いています。布団やシーツをまとめて頼めるサービスもあります。

なかには、「完全個別洗い」——ほかのお宅の布団と一緒くたにせず、一枚ずつ専用の機械で洗ってくれるところもあります。介護のお布団は、汗やにおいがこもりやすいもの。ほかの家の布団と混ぜずに洗ってもらえるのは、衛生の面でも、気持ちの面でも、安心感があります。合成洗剤を使わず、無添加せっけんで洗ってくれるところなら、肌の弱い方の寝具にも、やさしい。

「全部自分でやらなきゃ」と抱え込まないこと。外に出せるものは出す。それで浮いた時間と体力を、介護そのものに回す。 これも、続けるための立派な工夫です。

▼ 完全個別洗いの布団クリーニング(介護のお布団に

布団の丸洗い専門店【しももとクリーニング】

「におい=手抜き」じゃないですよ

最後に、いちばん伝えたいことを。

梅雨の生乾きのにおいに、「自分の手入れが足りないせいだ」と、自分を責めてしまう方がいます。介護をしながら、洗濯のにおいにまで気を張って、それでうまくいかないと落ち込む。

でも、におうのは、あなたのせいじゃありません。 ただ、空気が乾かないだけ。この季節は、誰がやっても乾きにくいのです。

道具に頼っていい。外に出していい。手を抜けるところは、どんどん抜いていい。そうやって浮かせた力を、「ご本人と過ごす時間」や「自分が一息つく時間」に回してください。そのほうが、ずっと大事です。

梅雨は、もうしばらく続きます。どうか、洗濯くらいは、ちょっとラクをして、やり過ごしていきましょう。


※この記事で触れた道具・サービス(まとめ

  • 除湿機(衣類乾燥・サーキュレーター一体型/デシカント式)
  • サーキュレーター(部屋干し+ベッド周りの空気循環に)
  • 消臭に特化した洗剤(生乾き・においの対策に)
  • 酸素系漂白剤(つけ置きでにおいリセット)
  • 宅配クリーニング(大物・寝具を外に出す手)

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